アメリカ(北米)駐在ではNYマンハッタンなどのごく一部の大都会を除き、現地で車が必要となることがほとんどです。
我が家はアメリカ滞在中に車を購入し、何度も車のトラブルにあい、結局帰国直前で買い直した苦い経験もあります。。
ここでは現地での経験と、たくさんのアメリカのWebサイトからの情報を総合しました。
日本とは全く事情が違う!アメリカ駐在員にぴったりの車の選び方や買い方をご紹介します。
アメリカ駐在員の車の選び方と流れ
「通勤に使うだけだからただ走ればいい」「家族の送り迎えで安全性を重視したい」「休日のレジャーで山道や雪道を長距離走らせたい」など…
どんな目的で車を買うのか、何台必要か、最初にはっきりさせておきましょう。
予算と、ローンを組めるかどうかも考えてみましょう。
渡米したばかりの駐在員はクレジットヒストリーがないため、ローンは組めないことが多いです。
ドルの現金ならいくら支払えるかなど、いろんな方向からチェックして予算を決めるのがおすすめです。
アメリカでは日本よりも車のリースが一般的です。
リースは長く乗るなら購入するより割高になるため、短期間での利用に向いています。
ただし、リースもクレジットヒストリーがないと契約できないことがほとんどのようです。
信頼できる方から車をゆずってもらう場合も中古車になります。
中古車は安く手に入りますが、故障などのリスクがあるので慎重に状態をチェックしましょう。
新車は状態が良く、本帰国が決まったときにも高く売れるというのがメリットです。
ただし、新車は初期費用が高くつくので、予算と相談して決めましょう。
いよいよ車を購入します!
DMVでの車両の登録や、保険加入なども必要です。
アメリカの車にかかる保険料は高いので、ご注意ください。
アメリカでの信用情報のこと。今までどんな借り入れをして、ちゃんと返してきたかをチェックされます。
駐在したてではもちろんアメリカで借り入れをしたことがないため、信用できないと判断されます…
クレジットカードで買い物し、毎月きちんと返済していれば、数年後にはクレジットヒストリーが良くなっているでしょう。
なお、クレジットヒストリーはソーシャルセキュリティナンバー(SSN)に基づいています。
SSNがなければそもそも審査の土俵にも上がれません。
車の購入にもSSNが必要なので、とにかくSSNを一番に取得しましょう。
アメリカ駐在員におすすめの車種
アメリカ駐在員とそのご家族におすすめの車種とその選び方をご紹介します!
アメリカでは日本のような軽自動車はほぼなく、だんぜんSUVが人気!
その理由をご紹介します。
ミニバンは日本と事情が違う
日本では「ファミリーカーと言えばミニバン!」というくらい、人気がありますが、アメリカではそれほど一般的ではありません。
ミニバンは子どもをサッカーに送り迎えするママが乗っているような車…
ということで「Soccer mom car」と呼ばれることもあります。
このようにミニバンに「かっこいい」というイメージがなく、とくに男性が仕事で使うような印象は薄いようです。
ミニバン大好きだけど、アメリカだと印象は違うかも
アメリカのミニバンで人気の車種は?
ミニバンで人気の車種はホンダのオデッセイ。
また、トヨタのシエナという車種が大人気のようです。
シエナは四輪駆動(AWD)もあるので、雪が降る地域にも向いていますね。
どちらも日本では販売されておらず、日本のセレナ、ノア、ステップワゴンなどよりもっと大きなサイズです。
ミニバン…?という感じですが、「アメリカのミニバン」とはこのようなものです。
3列目への移動がしやすく、乗り心地も良い、ファミリーカーとしては最適だと思いますよ!
ホンダのオデッセイは日本でもありますが、車種が違う別物です。
SUVはアメリカ生活にピッタリ
アメリカで一般的に人気が高いのはSUVです。
- 悪路でも走れる
- ぶつけられたときも比較的安全
SUVは車高が高く、デザインもかっこいい!
ということで、アメリカ人や日本人駐在員からもSUVが人気です。
日本人駐在員が選ぶのは圧倒的に日本車が多いです。
人気の日本車はトヨタのRAV4など。
ファミリーには3列シートSUVのトヨタ・ハイランダーなどが選ばれています。
ミニバンと比べると3列目シートの乗り心地や、乗り降りのしやすさは劣るようですが…
SUVを運転すれば、力強い走りにアメリカっぽさ感じられるかもしれません。
せっかくだからアメリカっぽいSUVを堪能するのもおすすめ
複数台所有するなら?
アメリカでは、大人1人につき1台の車が必要な地域も多いですよね。
家族で複数台の車を所有するのであれば、このような組み合わせがおすすめです。
家族におすすめの車種
- 1台はハイブリットなど燃費の良い車
- 1台は山道や雪道でも走れるAWD(四輪駆動)
通勤で利用するなど、長距離を走る車は燃費の良い車がおすすめです。
通勤でも毎日1時間以上運転する方も多いため、燃費の良さは大きなメリットになります。
また、多くの日本人駐在員は「せっかくアメリカに来たんだから」と色んな場所に車で遠出します。
広いアメリカの遠出では、車で10時間以上離れた場所に行くことも珍しくありません。
アウトドア用品も日本より安く、キャンプ場などもたくさんあるため、家族で色んなアウトドアが楽しめます!
アメリカの激しい山道や雪道でも走れる四駆を1台は所有しておくことをおすすめします。
激しい道に強い、スバル車もアメリカで人気です。
アメリカで車を買う方法を解説
店で買う、個人売買、リースにする
リースは日本より一般的
アメリカでは日本よりリースが一般的です。
駐在期間が短い・期間が確定しているならリースもありだと思います。
ただしクレジットヒストリーがなさすぎるとリース契約もできないのでご注意ください。
知人から直接車を買う
駐在員でよくあるケースは、帰任もしくはさらに他の国に転勤する駐在員から中古車を買うことでしょう。
日本人駐在員はアメリカ人よりも車をきれいに使う人が多いので、状態が良い車が店で買うより安く手に入る可能性が高いです。
ただし、会社関係の方から譲ってもらうと、後から不具合が発覚したときに文句が言いにくい、というデメリットは覚悟しておきましょう。
手続きを自分でする必要がありますが、それほど難しくはありません。
我が家は同じ日本人駐在員から車を2台(それぞれ違う人から)購入させてもらいました。
うち1台は故障続きで、高額な修理費をかけて何店舗も修理に回ったのに直らず、最終的には路上で動かなくなり買い直しました。
最初は問題がなかったので、前のオーナーは悪くないのですが…
少しもやもやしてしまうので、次の車は店で新車を購入しました。
現地のサイトで個人間売買をする
アメリカではさまざまなサイトを通じて、車の個人間売買ができます。
が、よほど英語が堪能で、現地の文化を理解している方でない限りはおすすめできません。
アメリカの個人間売買で注意すること
- アメリカの中古車は状態が悪いものが多い
- トラブルが起きやすい
すでにアメリカに駐在してしばらく経っている方はご存じのとおり、アメリカのヤバイ中古車はまじでヤバイです。
ボンネットから火が出ている車を何回も見たことがありますし、突然車が止まるなんて日常茶飯事です。
30万キロ、50万キロと走っている車も珍しくなく、車体の一部が破損している車もそこらじゅうに走っています。
車検が安いのはありがたいですが、その分簡易的なチェックしかされません。
そんな車が基準になっているので、現地の方との感覚の違いもあり、とんでもない車を買ってしまう恐れもあります。
基本的には店で買うのが安全
安全性を重視するなら、店で買うのが一番です。
資金があるなら新車を購入すれば、中古車の価値が高いアメリカでは売却するときにも高値で売れるでしょう。
しかし突然の引っ越し、複数台購入、となるとそれほど資金に余裕のある方は少ないのではないでしょうか…
我が家が引っ越した時は金銭面の問題から中古車一択でした。
さまざまなお店がありますが、アメリカ駐在員には以下のお店がよく利用されています。
アメリカ駐在員がよく使う中古車販売店
- Gulliver
- Japan Auto Service
どちらも日本語でサポートが受けられるため、専門用語がいっぱいの中古車取引でも怖くありません。
日本とは違うアメリカの車・運転事情も教えてもらえます。
もっと安い現地の会社もあるようですが、それも英語がとても堪能で、現地の事情に詳しい方におすすめします…!
アメリカの中古車価格を調べられるサイト
アメリカで中古車を購入するとき、多くの方が価格の参考にするサイトがあります。
それはKelly Blue Book!
このサイトでは個人間売買の場合や、店での取引の場合などの目安の金額を知ることができます。
日本からはアクセスできないようです
新車を購入するとしても、売るときにどれくらいの価格になるか調べておくのが資金計画としておすすめです。
知人から車を買うときも、Kelly blue bookを参考にして価格を決めるのが一般的です。
アメリカの店で車を買うときの注意点
アメリカの店で車を買う注意点
- こぎれいな恰好にしていく
- できるだけ英語が堪能な人と一緒に行く
- 価格の相場や予算をハッキリさせておく
先ほどご紹介した日系の中古車販売店などは日本人駐在員の事情も知り尽くしているため、それほど準備は必要ありません。
しかしアメリカ駐在中に、現地のお店で車を買う場合の注意点はこちらです。
それほど英語が得意ではない駐在員やその家族が車を買うときは、これらに気を付けていくのをおすすめします!
こぎれいな格好にしていく
アメリカはとってもカジュアルな恰好で出歩く人も多いので、すっぴんに部屋着で買い物に行く人もいるでしょう。
ただし、高額な買い物である車(特に新車)を購入するつもりなら、ある程度ちゃんとして見える格好にしたほうが良いでしょう。
がちがちにキメていく必要はないですが、みすぼらしく見える格好は避けた方が接客のレベルが上がります。
できるだけ英語が堪能な人と一緒に行く
もしあなたの英語レベルがそれほど高くないのであれば、現地のお店に行くときはできるだけ英語が堪能で、車の価格交渉などもできる方と一緒に行くようにすると良いですね。
それが難しい場合は、自動車を買う際の流れや、その際に使われる専門用語なども一通り覚えていくようにするだけで違います!
会話がスムーズなだけでなく、販売員と対等な立場で会話ができます。
価格の相場や予算をはっきり把握しておく
買いたい車や、自分たちの予算を事前にしっかり把握しておくようにしましょう。
極端に安い金額を言ってしまったりすると、まともな交渉ができません。
しくじり失敗談!反面教師にすべきポイント
私はこの3点の真逆のことをやってしまいました!
私のしくじりダメポイント
- スッピンに部屋着のような恰好でふらっと一人でディーラーに行く
- 専門用語や料金体系も知らないまま日本語なまりの下手な英語で突撃
- よくわからずに相場より低すぎる価格を提示
その結果、きちんとした接客が受けられず、販売員の態度に不快な思いをしました…
が、よく考えると、私も良いお客になるための意識が足りなかった、という点を反省しました。
改めて、英語がネイティブレベルの友人にお願いして別の店舗(同じ店舗は嫌だったので…)に一緒に行ってもらい、対応のあまりの違いに驚いたものです…
他人に同行を頼むときはお礼も忘れずに!
アメリカ駐在での車の選び方まとめ
アメリカ駐在中の車の選び方をまとめました。
- アメリカではミニバンよりSUVが人気
- 個人間売買は信頼できる人からに限る
- 店で購入する場合は最低限の準備をしていくと良い
アメリカでの車選びは日本とは違うポイントが多いです。
駐在生活の相棒となる素晴らしい車を選べるように願っています!